sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

農場HACCP 

HAZARD = 原因・要因  
ANALYSIS = 分析・解析
CRITICAL = 重大な
CONTOROL = 制御
POINT = ポイント


HACCPとは、ハサップ・ハセップと呼ばれ(呼称はどちらでもいいようだが、話しているのを聞くとおっさんはハサップが多いような気がする)、上記のかしら文字をとってHACCPと言われている。
日本では、平成7〜8年頃から1次ブームがきたが、制度認証がバラバラで普及しなかった。
平成21年に国が認証基準を公表し、国内に一気にその機運が広がっており、今後畜産農家にも工程管理が必須となると言われている。


端的に言うと、消費者への安全な畜産物の提供を大前提として、その危害要因(HA)を必須管理点(CCP)を最重要ポイントとして工程管理すること。
なので常に消費者にとって安全かという視点が求められる。
農場生産性とか、経営にメリットがあるかという視点はない。


ところが、企業畜産経営から、家族経営まで、全国でこぞってこの取り組みに注目し、認証に向けて取り組みを進めているらしい。
県内では、まだ一部の酪農家に留まっているが、確実に広がるだろうし、生産工程管理を確実に進めることは、我々の仕事でもある。
静岡県などは試験場がいち早くこれに着目し、ISO22000という更に上の認証を取得しつつ、HACCP認証取得を目指す農家への指導助言を進めるなど、試験場が取り組みを引っ張り、効果をあげているそうだ。


さて、メリットはといえば、イチにも2にも、会社が目指す基本姿勢の明確化と、生産工程を全てチェックすることで、社内だけでなく消費につながる関係者にも信頼が強固となることだそうだ。
同時に、生産工程を確認するというのは、今まで経験値や勘で行われていた飼養管理をある程度マニュアル化することも可能で、生産効率・コストが大幅に改善された事例も多数あるようだ。


我々も、この手法を学びながら、聖域化・まんねり化・ブラックホール化されている農家生産工程確認を進める必要がある。
ただし、闇雲に進めることはできない。
なぜならば、このHACCPの取り組みは、農家自身が進める取り組みだから、
外部からの圧力だけでは、とあるISO22000を既に取得しているらしい農場のようなことになりかねないから。


まずは、農場コミュニケーションから。
農場ワークショップが開ける雰囲気、環境が整うこと。
本音で話せる環境とは、誰でも発言できる安全な場所のこと。
まずはそれから、いつもNDKで学んできたことが基礎となり、その上に初めて技術が乗る。


基本は学んできた。
さて、次の取り組みをどう展開するか。
盆の間、仕事しながらゆっくり考えてみたい。