sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

全ては感動から

農家支援のための所内ワークショップを月曜日に開いた。
10名ほど集まったが、忙しい人は参加出来ない。
ただ、欠席とも出席ともわからないまま参加しない人もいる。
たった一言「欠席します」の声掛けが出来ないというのは・・・
コミュニケーション・スキルを学ぶ以前の問題かもしれないと反省。


全ての人は、何故行動し、継続出来るのだろうか?
無理矢理やらせられているならば、それは続かない。
自発的に、楽しみながらできること。
その行動の根底には、「感動」がなければ始まらないと思う。


感動 → 決心 → 実践 → 継続 → 成果
というプロセスというか、段階があるように思う。
私たちの仕事は、まずは農家と一緒に感動を共感出来るかどうか、ここに掛かっている。
感動を伴わないようでは、ただの便利屋になってしまう。
こういう視点で普及活動を考えてみると、どれだけ感動できたか、共感出来たか・・・
自分で感じるもの少ないなぁ・・・となれば、農家自身はもっと少ないだろうなぁ。
やはり、一緒に考え、実践し、その成果に一喜一憂し、次のステップに進む。
100年経っても、その基本は普遍的だと思う。


そんな内容のワークショップを開いたが、みんなにその大切なエッセンスが伝わっているのか???
中には、感動かぁ?と納得したり、考えにふける人もいた。
この手の勉強会は、実は開く側が最も勉強になる。


そんなこんなで、日々ふがいない普及活動を省みながら現場を渡り鳥のように今日も歩く。
とある農場責任者と雑談。
「肥育についてもっと勉強したいと思っていた時に、試験場の方が肥育のコツを教えてくれた」らしい。
「どんなすごいことを教えてくれるのだろうか」とチョー期待したら・・・
「エサをやる時は牛が見ている時にやれ」と言われ・・・
しばらくはキョトンとしていたらしい。


もっと画期的なことを聞けるとワクワクしていたが、その時は拍子抜けした感じだった。
ところが、このフレーズを牛にエサをやる度に思い出されるようになり、
実際牛がこっちを見ている時にエサを与えるのと、見てない時に与えるのでは、牛の反応が異なることがわかってきたそうだ。
よく考えてみれば、当たり前のことだが、その当たり前のことがわかっていなかった・・・
この経験は、今でも忘れられない感動なんだそうだ。
感動を体験することほど、素晴らしいことはない。
一生心に残る感動だからだ。


スポーツしていても、理論と経験が合致し、これだ!と思う瞬間がある。
それほど出来ていなくても、気持ちいいと思う瞬間がある。
そんな経験値を上げていくことを上達というのだろう。
自転車でも、今日は走れていると感じる瞬間、集団から抜け出す瞬間。
その感動をわすれないように。