sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

昨年のまとめ

年に一度の全体経営検討会。
東部10戸のデータをここ1週間掛けて集計し、まとめの材料とする。
22年のデータを今頃ようやく分析とは遅すぎるとのお叱りが届きそうだが、
3月15日になってようやく税務署に行く人が多いためこの時期にずれ込んでしまう。
本来なら、1カ月前、いやいや2月だってできる仕事だろう。
来年はこの検討を年度内にやることを誓う。


この検討会は、平成18年4月から始まって、今回6回目。(検討会では5回目と言ってしまった・・・)
「せっかく集まって簿記しとるのに、申告だけではもったいない」倉吉F及のO村さんの提案が発端だ。
言い出しっぺの当人は18年4月に異動となったが、それでも検討会にはちゃんと出席していただいた。
いろいろな意味で良い仕事の発端を担う人だ。


さて22年の反省だが、現場の数字は大きく変わった。
経産牛1頭当たりでは、東部平均で久しぶりに、
・生産費計で100万円を下回った
・乳飼比は60%台を下回り
・所得率は10%台に
・所得額も10万円を上回った
この数字が示す意味は大きい。
決算書ベースでは50頭規模で500万を確保したことなる。
キャッシュベースとなれば、1.5倍以上の資金活用が図られるだろう。
1頭10万以上は、一つの目安だと思う。


その数字に貢献したのは、やはり自給飼料の利用拡大。
いわゆる「飼料増産」がもたらす効果だ。
東部には、チャレンジで取り組んだトウモロコシで乳量を稼ぐタイプと
グラスでそこそこ搾るが圧倒的な低コストでいくタイプ、
両方が数字をたたき出している。
耕畜連携での飼料稲も貢献している。


これに加えて、
ここ数年のカウコンフォートの普及があり、
更にはD乳・共済・開業による繁殖検診が縁の下の力持ちになっている。
本当にここ数年の東部の普及計画をそのまま実現したような数字だ。
農家を取り巻く支援も大切だが、現場のデータを毎年毎年、捉え続けたことも一つの成果かもしれない。
16年以降の数字が、担当者は代わったが一度も途切れなかった。


さて、次の課題は、自給飼料の恩恵を受けにくい人をどうするか。
耕種農家とのトウモロコシの耕畜連携は収量面で課題も残されたままだ。
5月は、今回分析しなかった数件の経営も加えて個別に分析していきたい。


一緒に検討に参加した専技には、
県内各地で同様の取り組みを進めることと、
そして県内各地のデータを集めフィードバックできるようなことを依頼した。


「経営とは?」
専技からの問いに対して、
「続けること」と答えた経営主。


専技からは、「真っ直ぐ走り続けることの難しさ」という言葉を頂いた。
継続こそ力なり。
今年も来年も続けていく必要を強く感じた。