sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

生産性を上げる

私の仕事は畜産技術の普及ということだが、26日・明日は今年度の県内畜産普及活動発表会がある。
普及員16名+専技1名+2代目豪腕係長1名、どんな技術をそれぞれ普及してきたのか、また行こうとしているのかを発表する。


こう書くと、スゴイ技術でどんどん現場の技術を改革して生産性を向上するかのように感じられる。
が、実際のところ、最近特に感じているのは、
「生産性を革命的に押し上げるのではなく、生産性を低下させている要因を把握してその原因をひとつひとつ丁寧に除去する作業を一緒に進めていく」ことなんだろうと。


これを感じはじめたのは、繁殖検診に同行し1カ月あまりで妊娠鑑定を行っている現場での会話。
「種がついたから喜んではいけません。付いていなかったと言うことを早く知ることが出来たことを喜んでください」と。
つまり、「過去の努力の結果だけを一喜一憂しているのではなく、早めに結果を知り、その上で今から何が出来るか」を考え、実行する力こそが、本当の技術力なんだろうと思う。


そういう視点でものごとを捉えてみると、いろいろと見えてくる。
生産性向上とは、生産性を下げない技術であり、
エポックメイキングな、魔法の技術ではなく、
過去の成績を元にした、これから先の実践力なんだろうと。


そして、その実践を下支えするのは、
単なる技術ではなく、人のモチベーションであり、
人と人の関わりであり、コミュニケーションなんだろうと。


今流行りの牛のネックウォーマー。
ネックウォーマーの素材・サイズ・取付日齢・方法、使ってみた感想・牛体の温度分布・健康状態・・・・
たかがネックウォーマーだが、それだけでたくさんの会話が生まれ、こうしてみようか・あーしてみようか、家族と従業員との会話が生まれ、取り組みが進む。