sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

親を想い、親を考える

FBで知った記事、シェアしたけど忘れないように転載させてもらいます。

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廃校寸前に陥っていた熊本県の天草東高校をはじめ、6校の校長を歴任し、次々と教育現場の改革を図ってきた熊本の名校長・大畑誠也氏のお話をご紹介します。
「熊本の名校長・最後の授業」大畑誠也(九州ルーテル学院大学客員教授)

私が考える教育の究極の目的は「親に感謝、親を大切にする」です。
高校生の多くはいままで自分一人の力で生きてきたように思っている。
親が苦労して育ててくれたことを知らないんです。
これは天草東高時代から継続して行ったことですが、このことを教えるのに一番ふさわしい機会として、私は卒業式の日を選びました。


式の後、三年生と保護者を全員視聴覚室に集めて、私が最後の授業をするんです。
そのためにはまず形から整えなくちゃいかんということで、後ろに立っている保護者を生徒の席に座らせ、生徒をその横に正座させる。
そして全員に目を瞑らせてからこう話を切り出します。
「いままで、お父さん、お母さんにいろんなことをしてもらったり、心配をかけたりしただろう。それを思い出してみろ。交通事故に遭って入院した者もいれば、親子喧嘩をしたり、こんな飯は食えんとお母さんの弁当に文句を言った者もおる……」


そういう話をしているうちに涙を流す者が出てきます。
「おまえたちを高校へ行かせるために、ご両親は一所懸命働いて、その金ばたくさん使いなさったぞ。そういうことを考えたことがあったか。学校の先生にお世話になりましたと言う前に、まず親に感謝しろ」
そして「心の底から親に迷惑を掛けた、苦労を掛けたと思う者は、いま、お父さんお母さんが隣におられるから、その手ば握ってみろ」と言うわけです。
すると一人、二人と繋いでいって、最後には全員が手を繋ぐ。
私はそれを確認した上で、こう声を張り上げます。


「その手がねぇ!十八年間おまえたちを育ててきた手だ。分かるか。……
親の手をね、これまで握ったことがあったか?
おまえたちが生まれた頃は、柔らかい手をしておられた。
いま、ゴツゴツとした手をしておられるのは、おまえたちを育てるために大変な苦労してこられたからたい。それを忘れるな」
その上でさらに「十八年間振り返って、親に本当にすまんかった、心から感謝すると思う者は、いま一度強く手を握れ」
と言うと、あちこちから嗚咽が聞こえてくる。


私は「よし、目を開けろ。分かったや?私が教えたかったのはここたい。親に感謝、親を大切にする授業、終わり」
と言って部屋を出ていく。
振り返ると親と子が抱き合って涙を流しているんです。


『致知』2011年1月号 特集「盛衰の原理」より http://www.chichi.co.jp/
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嫁さんともシェアしたら、とても大切なことと珍しく意見が一致。
小学校の卒業式でも子供達に「家に帰ったら両親に卒業証書を手渡して感謝の言葉をかける」よう話しているとか。
今の親子は面倒くさいことは避けて、親友のような親子が多いが、表面というか都合が良いところだけの関わり合いでは本当の成長はない。
親子の間には威厳や厳しさや怖さも必要だし、より泥臭い関係でなければならないと思う。


この記事をどうするつもり?
と聞かれたが、特に子供に押しつける予定はない。


心が揺さぶられたのは、自分自身が子供であり親であるということ。
親としてではなく、子供として両親にどれほど感謝を表して来られたか?
その不甲斐なさを感じつつ、彼岸には子供らと共に感謝を伝えに行こうと再認識した。