700円越え
遂に豚価が700円/kgを超えた!! たぶん人生初と思う。
消費者にはあまり分からないかもしれないが、肉豚を食肉市場に出荷して値がつくが年間平均は450円から500円程度が相場。
夏暑さのため種付成績が低下するため11月から年末分娩頭数が少なく、よって春から夏にかけて出荷頭数が低迷するので豚価が跳ね上がる構図があるが、それでも500円越えれば高くなったなぁと思っていた。
秋涼しくなって肉豚の食欲が回復するとイッキに市場に出荷されると市況はイッキに下がり380円割れもある。
最近は、和牛子牛市場も平均50万円を大きく越えているし、乳価も消費税込みで110円を上回っている。
デフレ効果なのか?
農家にとっては販売価格が高い方がいいに決まっているが、ちと高すぎる感は否めない。
経営を見ると、長年の価格低迷や飼料費などの費用高騰の鬱憤を晴らすかのような現象だが、ここには大きな落とし穴があるようにも思える。
それは、成熟した経済というか、経営に関する全ての条件を満たすもののみ利益を得られる仕組みだということ。
例えば、酪農家からは「普及がトウモロコシ・トウモロコシと言うけれど、トウモロコシ生産にも機械や施設投資しているから、飼料費だけ安くてもトータルでは儲からない」という声が。
事実、トウモロコシの単収が低かったり、自給飼料の取り組みがあっても繁殖成績が低迷したり、分娩前後の事故で損失しているケースも多い。
単にトウモロコシの取り組みをしているだけではダメなのは明白だが、繁殖も分娩も搾乳も自給飼料も堆肥処理も、全て日々まじめに取り組みを続けなければ、大きな結果には結びつかないということだろう。
ひとつひとつの基本の大切さが問われている。
そして、粘り強い継続力が試されている。
EPAやTTPが論議されているが、実際の影響はまだまだ先。
それより、自身の中に課題はまだまだ多く残っている。
それをいち早く気づき、改善させることで経営も大きく展開する。
今年の春は、そんなことを改めて気づかされることばかりだ。
5年目にして、播いた種が花が咲いたり、実をつけたりしているのかもしれない。
今一度、フンドシを締めて更なる展開に対応していきたい。
写真:昨日の久松公園からの夕日 サクラが影絵のよう