総長のことば
昨日の入学式。
開会と閉会を含む式次はわずか4つ。
あとは学歌斉唱なので、残りは総長式辞のみ。
どんな言葉が聞けるのかを楽しみにしていた。
式典30分の内、20分近くあった。
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それ以上に時間が掛かったのは、入退場。
多くの保護者が集まったお陰で10分早まり8時半開場。
そこから入学生全員整列まで約1時間かかった。
一方、保護者席はすぐに満席となり、祖父母を含む家族が多かった。
祖父母も来たかったと思うが、たくさん入れば入れない人も出てしまう。
早く並んだお陰で我々は最前席を頂いた。
ここメッセ2階の収容人員は5000名ほど。
溢れた保護者は1階のサブホール(3000名ぐらいは入るようだった)へ。
入学生は入口でアメフト部の大きな掛け声で歓迎され、ハイタッチしながらホールに入る。
1列に並んで行儀良く椅子に座っていったが、ほぼ98%がコン系スーツに青系ネクタイしかもストライプで、今流行の足長スーツでビシッと決めて来場した。
京都らしい和服は1~2名しかなく、外国新入生もあまり多くなかったという印象。
まだまだ若く、おっとりした感じの子供が多い。
みんな多くの可能性を秘めている。
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以下、総長のことば(略略)
桜満開のみやこメッセに参集の3025名の皆さん、ご入学おめでとう。
都大路は既に緑の葉も目立ち、厳しく長い冬を越えて花畑が一気に開花する北国の春を彷彿させ、身の回りの気象の変化を強く感じました。
この自然現象と同じく、人間社会も疾風怒濤の如く変化しています。
みなさんの日々の研鑽がここに実り、そしてその努力に深く敬意を払います。
さて日本では2年前の3.11の国難があり、今なお被災地の困難は続いています。
遠く離れた京都の地でも我がこととして支援を行うことが求められています。
入学した諸君は、これからの学生生活をどのように過ごそうと考えていますか?
スポーツや趣味、社会活動や友との出会いなど、選択肢は無限です。
大学単位を取った残りの時間で、学生時代にしかできないことをしよう考えていませんか?
しかし、勉学はそれにも増して重要です。
「時は得難くして失いやすし」
世界で活躍している卒業生と話をすると「大学でもっと勉強していれば良かった」と異口同音のように言われます。
「勉強なんていつでもできる」と思うかもしれません。
しかし、現代社会においては一生学び続けなければ、冒頭触れた疾風怒濤の要に流れる社会の動きについていくことはできません。
大学で学ぶと言うことは、将来を通じて学ぶ基礎を作ることです。
人間の歩みと共に蓄積されてきた宝庫、その宝庫を開ける鍵を手に入れることなのです。
そして、そのような作業は頭が柔軟な内に行う必要があります。
決して易きに流れず、勉学に勤しんで下さい。
自鍛自恃(じたんじじ)の精神で。
現在大学には、3000名の教授と2500名の職員、そして22000名の学生がいます。
大学で出会い・生まれる人間関係はみなさんの人生をきっと大学生活を豊かなものにしてくれるでしょう。
人間関係の綾を織りなしてもらいたいと思います。
人は1人では生きていけないものです。
一生の親友に巡り会い、人生哲学の骨格を築き、肉付けしてもらいたい。
知識は危ない。
現代社会では知識や情報が溢れています。
インターネットを使って同じ内容の論文が提出されるという笑えない話が全国で起こっています。
このあふれた知識は人を考えなくします。
知識だけではものごとは深まらない。
溢れかえる情報から、必要なものを取捨選択し、その上で自分で考えること。
私は、大学時代に海外留学を勧めています。
大学もそのためのプログラムを用意しています。
艱難汝を玉にす(かんなんなんじをたまにす)
今入学する多くの人は、これまで大きな艱難に巡り会えてこなかったと思う。
学生時代のうちに、困難にも負けず何度でも立ち上がる人となってください。
「堅き樫の木よりも、しなやかな柳のごとくあれ」という言葉を贈ります。
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総長の話は、賢い話し方でわかりやすかった。
式の後に何故かあった「特別講演」は面白味に欠けて半分寝てしまったが・・・
さて、入場も時間が掛かったが、退場は更に時間が掛かった。
10時半前に式は終わり、席のブロックごとに退場するのだが、エスカレーターで1階に下りて、そこから外に通じる出口には両脇を固めた在校生の部活などの勧誘がいて、なかなか進まない。
息子に出会えたのは11時半前。
外で記念写真と思ったのだが・・・
3000名が一斉に同じことを考えるのだから・・・出来るわけもなく。
そして、12時半からの学部入学式のために、大学まで移動しなくてはならないが。
折しもお昼前で、平安神宮近くの交差点はバスやタクシーで大渋滞。
地下駐車場から大学までの2キロ移動も大変。
大学では、時計台の前で応援団とチアガールがパフォーマンス中。
迫力・きびきび感・共に良く、カッコええ。
ここでおにぎりを食べて。しばし休息したが、すぐに12時半が迫り、時計台後ろの法学部講堂に。
よくよく確認してみたら、学部の入学式はここのみのようだ。
学部長の挨拶を聞いたところで、我々のタイムリミットがきて、退席した。
学部長の心に残った言葉。
「自由とは、責任と義務を伴うもの」
自由を主張する時、なんでもいいとか、勝手なことは許されない。
自身の責任を明確にし、義務を果たした上で自由は成りたつと。
いい言葉だと思った。
昨年春から数えて8回目の京都。
今回で大きな節目を向かえたが、何度通うことになるのだろう。
次はじじばばを連れ、名所旧跡なども訪ね歩ければと思いつつ、いろいろな経験を積ませてもらった息子にも感謝して、京都を後にした。