sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

汚水処理

仕事柄、家畜排せつ物処理に関する仕事に係わることが多いが、実際に現場で作業を進められる人は少ない。
全国的にこの手の研修が開かれ、人材養成したのだが・・・
基本的な理論は少々わかっても、一般的な話では現場は1戸1戸違うから当てはまらないことが多い。


10年ほど前、現場に戻り、気高では貴重な経験だったが、毎日毎日が真剣勝負で楽しかった。
PSD=ペーパーシュレッダーを牛の敷料に戻して利用する、
堆肥化促進のために、米ぬか添加し、どれぐらい添加すると発酵温度が上昇して効率的か、
家畜尿の簡易曝気処理による無臭化・液肥化、
液肥の飼料稲栽培利用、
パーラー排水の超低コスト処理施設・・・
いろいろ試し・効果測定し・応用できるモノは農場で再現性を確認した。


こんな取り組みは、そう簡単にやらせてもらえないし、当時は時間がたっぷりあった。
朝8時頃から暗くなるまで毎日・土日も楽しくて現場で過ごした。
汚水処理は、まだわけわからなかったので、手探り・試行錯誤の連続だった。


そういえば、畜試にモデル的な施設があったが、誰もメカニズムを理解できていなかった。
故に普及もしなかった。
簡易曝気というあまりに簡素でシンプルな技術だ。


いろいろ取り組んでいくうちに、汚水処理もいろいろな工夫を盛っていけば、そんなに難しいモノではないことがわかってきた。
処理対象の濃度と量を大凡決めて、希釈が必要な場合は適度な濃度まで薄める。
あとは、1日量を徹底的に曝気する。
その入れ物は安く・深く・効率的なものを考える。
今はサイロを再利用している。


そして、十分曝気したら、あとは沈殿させるのみ。
汚泥はエアリフトポンプで返送し、種菌として再利用する。
汚泥の最終処理は肥料的な利用が望ましい。
エアリフトポンプは、熊本の試験場の人にお世話になって教えてもらった。


糞尿処理の厄介な部分は、やはりニオイだろう。
生のニオイは、えげつなく、鼻が曲がる。
爪の間などに染みこむと、風呂に入ってもなかなか取れない。


今年は久しぶりにこの技術に取り組む。
臭いけど、なんだかワクワクする。
臭い仕事ほど、思い入れが強く、苦労した分はそれ以上に記憶に残る。
いい仕事になるかどうかはわからないが、顧客以上に自身に納得いくようなメカニズムで、メンテナンス可能なものを作ってみたい。
ワクワクする仕事、ここがミソだ。