sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

刺し放題

忘れないうちにメモっておくと。
とある乳肉複合経営農場。
牛舎内に牛が文字どおり「犇めく」環境。
それもかなりの問題だが、それ以上に問題なのは、sasibaeだ。
ほとんどの牛が深刻な状況で、昼間はほぼ落ち着くことは出来ない。
牛舎内にも発生箇所が至る所に。
もちろん昼間は畜主不在。
気が狂いそうな環境だが、幸い私は刺されたことがない。
今年はD乳がsasibae用のネットを50本販売したそうで、東部だけで10本は買ったハズだが、それとは別に普及でも12本買った。この農家もネットは届いているようだが、倉庫に置いてあるだけだった。
何故張らない?
これは問題を意識する力なのか、
それとも仕事の優先順位をつける力か。
今年はsasibaeは少ないという人が多い。
実際にはそんなことはなく、多いところは恐ろしいほど多い。
被害が出ている農場では、搾乳に向けられるエネルギーが、ほぼ全部しっぽを振り、筋肉を震わせ、追い払うことに費やされる。
当然、飼料摂取量が大きく減り、しかも夜間のみ固め食いする。
アシドーシス気味となるが、更に立ったまま過ごすため、足には相当な負担増となる。
それでも人は平気で搾り続けるが、搾乳中も刺されるため、ミルカーがずれるか・蹴るため乳房炎も誘発する。
乳房炎が多発し、乳量も減ってくるため、農家は飼料設計がおかしいのではないかと飼料会社を疑うが、分析値などは問題ない。
全てが悪循環となり、いいことはひとつもない。
種が付かず来年の秋産みが一気に増えるため、分娩前後の事故も増える。
何もかも悪循環。
島根でも、この問題を長年悩んでいたという農家、sasibaeの影響を知って全てがつながり、納得できたと。
さて、どうするこの農家。
指導してやらせれば簡単だが、対話して言葉を導き、自発的な行動をどう実現させるか、極めて難しい取り組みが始まる。