sawadake-Blog -Third Stage-

今年の春から、また2人となりました・・・

普及組織の特異性

普及活動というと、一般的には宗教的な活動のように聞こえる。
ある種のカリスマが居て、その教えを広めるために活動する。
だが、我々の普及活動には教祖は居ない。
本来なら、試験場がそれにあたるものか???
現実的には農家に教えられるネタは???
ほぼ無く、意識もあまり感じられない。
つまり普及する内容は各々が考え、勉強する。
鍵は、農家との対話だ。
普及員らしい普及員とは???
全ての仕事は、マーケッティングとイノベーションだそうだ。
畜産農家の要望・要求・課題が先にあり、
次に、その課題を解決に導くための技術革命が必要となる。
この任務を進めるためには、幅広い知識とコーディネーター能力、そしてコミュニケーションスキルが必要となる。

例えば、飼料稲に関して言えば、
堆肥の捌け口・有効な転作作物・良質な自給飼料・出来れば耕畜連携で。
ここまでが、マーケッティング調査段階、
そして、それを結びつけるコーディネーター役が普及所。
但し、飼料稲だけなら20年以上前から存在したが普及しなかった。
理由は収穫調製の手間と品質。
ここでの革命は、専用収穫機の開発、乳酸菌添加など。
ここでも、具体的な普及にはきめ細かな現場対応が必要だ。

放牧に関しても同様なことが。
耕作放棄地の発生、飼養管理の手間を省き、生産コスト低減、糞尿処理も軽減されることが、地域の問題であり、要望。
コーディネーター機能を発揮すれば、丸く収まる。
革命は、電気牧柵・バイチコールなど。
この革命が普及する前も放牧は行われていたが、格段に普及拡大した。



今日は我が普及の活動成果と今後の課題を確認・整理する検討会。
自分が作った計画に対して、活動状況をとりまとめ、説明し、助言を受ける。
かなりの時間を費やして検討を行う。
こんな活動を毎年くり返す。
計画・実践・反省・をくり返す。

ところが、ただダラダラと活動を流していると意味はない。
ここ3年でどの普及所の検討会も少しずつ整いつつあるのでは?
ダラダラと流すことは許されない。
今のSPもその点は引き継がれているハズだ。

この取り組みが地道に引き継がれれば、必ずしや道は開かれる。
計画・実践・反省の繰り返しは、自浄能力も併せ持ち、前向きな取り組みに導く。
普及以外の組織でも、もっと積極的に、明確な目標設定、それに向けた活動、そして定期的な振り返りを行えば、もっと違った側面からのアプローチもあるように感じる。
今月は来週・再来週と、東部2つの普及所で全体検討が行われる。
鳥取での報告は私の担当。
個別農家経営検討について報告予定。
個別検討、これがまた極めて難しい活動である。